おこづかいで学ぶ“家庭の金融教育”初級編【三分法(使う・貯める・寄付)封筒/家計会議の開き方/テンプレ資料つき】

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お金のルールは、毎日の小さな意思決定の積み重ねから身につきます。学校で学ぶ前に、家庭でできる最強の実践が「おこづかい」
本記事では、今日から始められる三分法(使う・貯める・寄付)封筒のやり方、家計会議の進め方プリペイド/家計簿アプリ/図書の導線、そして“つまずきやすい所”の解決アイデアまで、そのまま使えるテンプレとしてまとめました。
ASP連携例:子ども向けプリペイド家計簿アプリ金融教育の図書

1|考え方:金額より「仕組み」と「対話」

  • 金額は家庭の状況に合わせてOK。大事なのは「分ける」「記録する」「話す」の3点セット。
  • 失敗歓迎。小額の失敗のうちに、次に活かす考え方(我慢・比較・優先順位)を練習するのが目的。
  • 親の“禁止ワード”を決める:「ダメ」「ムダ」ではなく、「それを買うと来週の目標はどうなる?」と質問で返す。
お金は“価値交換の道具”。「ほしい」だけでなく、「何のために?」「他の選択肢は?」を一緒に考える時間が学びになります。

2|準備(10分):おこづかいルール表&三分法封筒を作る

2-1|おこづかいルール表(貼り出し用)

項目 決めごと(例)
金額 小3:月1,000円/小5:月1,500円/中1:月2,000円(学年アップ時に見直し)
支給日 毎月1日(週次派は「毎週日曜」)
使途 お菓子・文具・小さなおもちゃ・アプリ課金は親の承認が必要
三分法 使う50%/貯める40%/寄付10%(割合は学年で調整可)
記録 ノート or アプリに「日付・用途・金額・残高」を記入
会議 毎月最初の土曜、家計会議(15分)で振り返り

2-2|三分法封筒(印刷/手書きOK)

封筒名 目的 メモ欄
①使う(WANT) 日常の楽しみ。週のおやつ・小物。 今月のほしい物リスト(上位3つ)
②貯める(SAVE) 目標のために貯金。短期(1〜3か月)・中期(6か月〜)。 目標名/必要額/締切日
③寄付(GIVE) 社会や誰かのために使う予算。 寄付先候補/実行日/感想

クリアファイルやジッパー袋でもOK。中身が見えると達成感が増します。

3|三分法のやり方:配分・見える化・記録のコツ

配分

  • 支給日に親子で仕分け。現金はその場で3つに分ける(プリペイド時もメモで反映)。
  • 割合例:低学年は「使う60/貯める30/寄付10」、中学以降は「使う50/貯める40/寄付10」。

見える化

  • 封筒に現在額とゴールのバーを描く(塗りつぶし式)。
  • 冷蔵庫に“今月の目標”カードを貼り、家族の前で宣言。

記録

  • 買ったらレシートをホチキスで貼る→月末に合計。
  • アプリ派は「タグ:使う/貯める/寄付」で分類。親のスマホに通知が来る設定に。
POINT:「貯める」は“残ったら”ではなく、先に取り分ける。これだけで成功率が大きく上がります。

4|家計会議の開き方(15分)—台本・議事テンプレ付き

4-1|進行台本(そのまま読み上げOK)

  1. (親)「今月も家計会議はじめます。まずよかったこと1つずつ。」
  2. (子)「○○が買えて満足」「△△は我慢できた」など。
  3. (親)「目標貯金の進捗は?バーを見せてください。」
  4. (親)「寄付のアイデア、今月はどうする?」
  5. (親)「来月の目標を1つ決めよう。“何を・いつまでに・いくら”で。」
  6. (親)「最後に一言。今月の学びは?」→拍手で終了。

4-2|議事テンプレ(印刷/メモ)

項目 記入欄
よかったこと
反省・次の工夫
目標貯金:目標名/必要額/現在/あと
寄付:先/金額/実行日/感想
来月の目標(SMART)

会議は短く・肯定から。指摘より「次の一手」を一緒に考える場に。

5|おこづかい帳&家計簿アプリ—年齢別の運用

低学年:ノート1ページ方式

  • 1行1取引:「日付|内容|金額|残高」。
  • 週末に親がチェック。間違いは一緒に修正(赤で訂正)。

中学年:封筒台帳+チェックボックス

  • 三分法封筒の裏にミニ台帳。買い物ごとにチェック。
  • 必要 or 欲しい」の区別欄を作る。

高学年〜中学生:家計簿アプリ

  • カテゴリを「使う/貯める/寄付」で3本化。
  • 月末に円グラフで振り返り→会議にスクショ提示。
アプリ連携は、親の承認閲覧権限を先に決めてから導入しましょう。

6|子ども向けプリペイドカードの使い方(安全・限度・通知)

6-1|導入の利点

  • 使ったら即時通知→対話のきっかけに。
  • オンライン購入時の安全性(チャージ上限で管理)。
  • 家計簿アプリとの連携で自動記録。

6-2|家庭ルール例

  • 月のチャージ上限:小学生¥1,500/中学生¥3,000。
  • オンライン決済は親の同席時のみ
  • 失くしたら即停止(アプリでワンタップ)。

6-3|初期設定チェックリスト

  • 名義・本人確認
  • オンライン利用制限
  • チャージ方法(コンビニ/銀行)
  • 通知設定(親子双方)
  • 紛失時の停止手順を冷蔵庫に貼る

カード表面をSNSに投稿しない等、情報の守り方も最初に確認。

7|目標貯金の設計(短期・中期・長期)と“時間の価値”

7-1|目標の立て方(SMART)

  • 具体(何を)・測定(いくら)・達成(期間で分割)・現実的期限
  • 短期:1〜3か月(本・文具・ゲームソフト半額負担など)。
  • 中期:6か月〜(自転車のライト、スポーツ用具)。

7-2|目標シート(コピペOK)

目標名 必要額 毎月の貯金 達成予定 今日やること
○○を買う ¥ ¥ ◯/◯ “使う”封筒から移す/不要品売却 など

「買うまでの時間」も価値。待つ間に本当に欲しいか再評価でき、満足度が上がる体験になります。

8|寄付の教え方:金額よりストーリー/家庭の方針表

寄付は「共有する喜び」を学ぶ機会。額の大小ではなく、なぜそこに共感したかを言葉にしてみましょう。

8-1|寄付の手順(初回)

  1. 関心分野を挙げる(動物・環境・医療・地域)。
  2. 団体を選ぶ(公的・学校・NPO・募金箱など)。
  3. 親子でサイトを読み、「活動内容」「使途」「報告」を確認。
  4. 寄付後は感想メモ:「どんな気持ち?次はどうしたい?」

8-2|家庭の寄付方針表(雛形)

項目 内容
割合 おこづかいの10%(上限¥◯◯)
分野 家族で年1回見直し。子は1候補、親は1候補を提案。
方法 募金箱/オンライン/学校経由
報告 家計会議で共有(領収書/お礼状の保管)

9|つまずき対処:赤字・忘れ・つい衝動買い

赤字になった

  • 翌月の「使う」から一部返済(利息はつけない)。
  • 原因を会議で振り返る:比較不足?計画不足?

記録を忘れる

  • レシートを封筒に入れるだけルールに簡略化。
  • アプリは通知で“夜8時に1分”入力。

衝動買いが多い

  • 24時間ルール」:翌日まで保留。
  • ほしい物リスト上位3つの入替は週1回だけ

10|声かけスクリプト(場面別)

買い物前

「今日の予算はいくら?それは“使う・貯める・寄付”のどれ?」

衝動買いのとき

「それを買うと、目標の◯◯は何日のびる?」

失敗したとき

「次はどう工夫する?成功の種が1つ見つかったね」

寄付のあと

「このお金は、誰のどんな役に立つと思う?次はどんな支え方ができる?」

会議の終わり

「来月の“ひとつだけ”の目標を教えて」

11|ASP連携ボタン(プリペイド/家計簿アプリ/図書)

子ども向けプリペイドを申し込む
家計簿アプリで“使う/貯める/寄付”を可視化
親子で読む金融教育の本

12|Q&A:よくある疑問

Q1. おこづかいは“出来高制(お手伝い報酬)”がいい?

初級編では固定給+特別報酬を推奨。家の手伝いは“家族の仕事”として固定給と分離し、臨時収入(草むしり・本の整理など)で働く価値観も学びます。

Q2. 兄弟で金額差があると揉める…

学年や責任の違いを説明し、“やりくりの工夫”で勝負できることを共有。家族会議で毎年見直し。

Q3. 寄付に抵抗がある家族がいる

まずはお手伝いの一部不要品の売上の一部を寄付に回す等、小さく始める。強制しないのが原則です。

Q4. アプリが続かない

入力は1日1件までに制限。週1のまとめ入力でもOK。円グラフのスクショを会議で見せる“発表タイム”を作ると続きます。

13|注意書き(安全・個人情報・金銭トラブル)

  • プリペイド・アプリの登録は保護者名義・監督のもとで行い、二段階認証を設定してください。
  • 現金やカードは学校のルールに従い、持ち歩きは最小限に。SNSでカード情報・残高を公開しない。
  • 本記事は一般的な家庭学習のアイデアです。手数料・サービス仕様は変わるため、最新の公式情報をご確認ください。

14|まとめ&チェックリスト

  • 三分法封筒(使う/貯める/寄付)を作った
  • おこづかいルール表を家族で合意した
  • 支給日に配分→バーで見える化した
  • 家計会議(15分)の台本と議事テンプレを印刷した
  • おこづかい帳 or 家計簿アプリの記録方法を決めた
  • プリペイドの上限・通知・停止手順を設定した
  • 目標貯金(短期/中期)を1つ決めた
  • 寄付方針表と候補リストを作った

金融教育は、正解探しではなく家庭の対話の習慣づくり。三分法と家計会議で、毎月少しずつ“自分で選ぶ力”を育てていきましょう。

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